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外反母趾のサンダル選び

外反母趾の痛みで悩む女性のための、サンダル選びで大事な3つのこと【シューフィッターが解説】

こんにちは!外反母趾などでお悩みの方の靴専門店、シューズ・ハチローの井口です(シューフィッター有資格者)。

外反母趾で痛くて~。
サンダルを履きたいのだけど、楽に歩けるのが見つからないんです。

それはお辛いでしょう。
これからサンダル選びのお手伝いをさせて頂きますねー。

この記事を読んで頂ければ、外反母趾の方がサンダル選びで失敗しないための知識が身に付きます。

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◆外反母趾の方のサンダル選びで大事な3つのポイント

外反母趾の方のサンダル選びで大事なポイントは色々ありますが、特に次の3つです。

pt1. 大き目のサイズを選ばず、足型計測で適正サイズを知る
pt2. フィッティングと調整
pt3. EEEやEEEEの幅広にこだわらない

それぞれ解説させて頂きます。

pt1.大き目のサイズを選ばず、足型計測で適正サイズを知る

ペドカルテ

外反母趾の方に限らず、多くの方は、自分の本当の足のサイズと特徴を知らないので、専門店で足を測ってもらうことをお勧めします。足の全長だけでなく、横幅、甲の高さ、甲の太さなどを、専用ツールを使って細かく測ってもらったり、下の写真のようにフットプリントという足圧や足裏の状態を知るためのものを採取してもらうと尚良いです。

細い足フットプリント


足の各ポイントの数値がわかるだけでも、その方の足に合った靴を見つけやすくなります。但し、計測上の数値はあくまで目安にする程度なので、フィッティングも重要です。

私は普段23.5cmの靴を履くことが多いから、足の長さも23.5cmだと思ってたの。でも測ってもらったら22.5cmしかなかったです。

お店ではよくあります。「普段履いている靴のサイズ=足の実寸」ではありません。

特に外反母趾の方は本来の適合サイズよりも大きめのサイズの靴を選びがちです。
これは、足幅が変形で広がっているため、ジャストサイズだと外反母趾部分が痛くて履けず、サイズアップしないと足が楽に収まらないからです。
しかし、この選び方には問題があり、特に次の3つです。

1. 全体的にゆるいため、足が前滑りしやすい
2. 足と靴の屈曲位置が揃わない
3. 靴が重たく感じやすく、つまづきやすい

それぞれ解説します。

(1)サイズが大きいと全体的にゆるいため、足が前滑りしやすい

かかと脱げ

確かに大きいサイズだと外反母趾のところは楽かもしれません。でも、全体的なホールド感が弱く、足が前後に動くため、カカトまわりがピッタリしなくて歩きにくいです。

(2)サイズが大きいと足と靴の屈曲位置が揃わない

足と靴の屈曲位置

足の全長と、履く靴の全長が違い過ぎると、足と靴が同じ位置で曲がらないため歩きにくいです。
上の写真のように足と靴が同じ位置で曲がることによって、歩きやすくなります。

(3)サイズが大きいと重たく感じやすく、つまづきやすい

靴の全長が足の全長よりも長過ぎると、つま先に必要以上のスペースができるため、靴が重たく感じやすいのと、つまづきやすくなります。
下の写真のように、つま先に必要な空きスペースは1~1.5cm位が目安です。

適切な捨て寸
靴に入っているインソールに足を合わせた状態

pt2. EEEやEEEEの幅広にこだわらない

幅広の靴

外反母趾の方は、大き目のサイズを選ぶ傾向があると前述しました。
それともう一つ、幅広の靴を選ぶ傾向もあります。
この理由も、幅が狭い靴を履くと外反母趾のところが痛いからです。
この選び方を全否定できませんが、色々と問題があります。
特に問題なのは、幅広の靴では開張足の進行を抑えられないことです。
開張足とは、足の横アーチが低下して足幅が広がった状態のことです(下写真)。これが進行すると外反母趾になります。

外反母趾進行ステップ

外反母趾の方の靴選びで重要なのは、必要以上に横幅の広い靴を履くのではなく、開張足を抑えることです。

そのためにはどうすればいいんですか?

開張足の進行を抑えるために重要なことは次の二つです。

1. 靴紐やベルト等が付いた靴で、甲周りをしっかりとホールドすること
2. インソールで足の横アーチをサポートすること

上記2点によって、開張足を抑えられ、靴内での足幅もある程度狭くなるので、必要以上に幅広の靴や、大きいサイズの靴を履く必要がなくなります。

フィッティング
足の甲の上のほうをベルトや靴紐でホールドできる靴は、開張足を抑制できる。
開張足で足幅が広がった足は、横アーチをサポートすることで足幅が狭くなる。

詳しくは以下の記事で解説しています。

pt3.プロにフィッティングと調整をしてもらう

調整材料
調整に使う材料

足と靴がきちんとフィットしているかどうかは、お客様自身だけでの判断は難しいです。

自分では履きやすいと感じても、きちんとフィットしていないことも多いので、必ずプロにフィッティングチェックしてもらうことが重要です。

また、必要であれば調整用の材料や市販のインソール等を入れたりして、より足にフィットした状態にしてもらいましょう。

お店で試し履きしたときは大丈夫だと思っても、しばらく歩いてみると足が痛くなることが多いんです。

そうですよねー。シューフィッターが慎重に足型計測とフィッティングをさせて頂いても、そのようなことはよくあります。なので、買った後でも靴の調整をしてくれる、売りっぱなしではない靴屋さんを利用することをお勧めします!
当店もアフターフォローまで承ります!

◆この4つの要素を備えたサンダルなら履きやすい!

それで、どんなサンダルならいいのかしら?

色々ありますが、特に次の要素を備えたサンダルをお勧めします。

1. 甲ベルト付きや、レースアップタイプのサンダル
2. アーチサポート付きインソールが入っている
3. ヒールが高すぎず、接地面積が広い
4. カカト周りがホールドされるデザイン

それぞれ解説します。

1.甲ベルト付きや、レースアップタイプのサンダル

上の写真のように、足の甲の爪先寄りと足首寄りの両方にマジックベルトが付いたものがお勧めで、足首寄りのベルトはしっかりと締める必要があります。この位置は足の中足骨の後ろ部分にかかります。開帳足は中足骨部分が横に広がった状態なので、その周りをしっかりとホールドする必要があります。


逆に爪先寄りのベルトは、外反母趾部分に触れる部分なので、痛みのある方はそんなにしっかりと締める必要はありません。
また、レースアップタイプのサンダルもお勧めです。

レースアップサンダル
レースアップタイプのサンダル

この場合も、靴紐は甲の足首寄りの方はしっかりと締め、外反母趾の所はキツめに締める必要はないです。

2.アーチサポート付きインソールが入っている

前述の通り、外反母趾は足の横アーチが低下する開帳足が進行した状態です。
インソールで低下した足のアーチをサポートすることによって、歩きやすくなって痛みも和らぐ可能性があります。

インソールについては以下の記事もご参照下さい。

3.ヒールが高すぎず、接地面積が広い

ヒールが高くなるほど、前足部に荷重がかかって横アーチがつぶれ、開張足を助長しやすくなるので、ヒールは3cmぐらいの高さだと負担がかかりにくいです。
ヒールの高い靴を履くのは短時間だけにするとか、靴をシーンに応じて履き分けることをお勧めします。
また、細めのヒールは不安定なので、接地面積の多いウェッジソールや、太めのワンヒールがお勧めです。

4.カカト周りがホールドされるデザイン

かかとをホールド

外反母趾の方は、足の横アーチだけでなく、内側縦アーチ(土踏まず)も低下していることが多いです。

内側縦アーチが低下していると、下のイラストの右の足のように、カカトが内側に傾きやすくなります。

過回内

カカト周りをホールドしてくれるデザインだと、カカト回りが安定して歩きやすくなります。

◆靴先進国ドイツのフィンコンフォートをお勧めする3つの理由

フィンコンフォートサンダル

当店では、ドイツのFinn Comfort(フィンコンフォート)というサンダルをお勧めしています。
このサンダルは前述した3つの要素を備えている上、下記の3点もお勧めする理由です。

※現在、当店ではレディースシューズのみ取り扱いしております。

1. コンフォートシューズでもダサくない
2. オフィス用やナースサンダルとしても履ける
3. 修理できるので、長期的に見れば高額ではない

それぞれ解説します。

1. コンフォートシューズでもダサくない

フィンコンフォートサンダル
写真はシアンインターナショナル株式会社様より拝借しております

Finn Comfort はカラフルな靴が多いんです。
コンフォートシューズやウォーキングシューズと呼ばれる靴は、履きやすさ、機能性を重視するため、人間の足型に近いフォルムになるので、外見的にはごつい感じになりがちです。
Finn Comfort は、足に優しいフォルムのまま、カラーリングの美しさにこだわっているので、おしゃれ感が高いかと思います。

2. オフィス用やナースサンダルとしても履ける

フィンコンフォートのサンダルは、オフィス履きとしても人気です。
また、デザインによっては、白色もあるので、医療従事者の方も履いています。

3. 修理できるので、長期的に見れば高額ではない

オールソール修理も可

フィンコンフォートのサンダルって、ハイブランドでもないのに3万円台のものが多いんですね~。ちょっと高過ぎでは?

確かに、安いと感じる方はあまりいないと思いますが、「良いものを長く」という前提であれば決して高くはないです。

メーカー純正材料でのオールソール修理もできるので、メンテナンスをしながら大事に履けば10年以上は持ちます。

30,000円台の靴を10年履くとすれば、メンテナンス費用を除いて年間で3,000円程度、月間だと250円程度です。

・どうしてもネットで買いたいなら、つっかけタイプ

基本的に初めて買う靴はネット購入をお勧めしませんが、どうしてもネットで買いたい場合は、上の写真のつっかけサンダルタイプなら比較的失敗リスクが低いです。
理由は下記の二つですが、このタイプでも実店舗で買うに越したことないです。

1. フィッティングが多少ルーズであっても、それほど歩きにくくならないから
2. 長時間歩くためのの履き物ではないから(近所にちょこっと出かける時などにお勧め)

つっかけサンダルタイプは2万円台なので、他のサンダルよりもリーズナブルです。

amazon、 楽天でも買えます。

◆まとめ

外反母趾のサンダル選びで特に大事なのは次の3つ。

  1. 大きめのサイズを選ばない
  2. 幅広サンダルにこだわらない
  3. プロにフィッティングと、必要であれば調整をしてもらう

こんなサンダルがお勧め

  1. 甲ベルト付きや、レースアップタイプのサンダル
  2. アーチサポート付きインソールが入っている
  3. ヒールが高すぎず、接地面積が広い

◆来店予約・お問合せ

靴選びでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

当店は、お一人お一人じっくりと対応させて頂いておりますので、ご予約優先制となっております。
初めて来店される方は足型計測をさせて頂きます。来店予約、ご不明な点は以下のフォームかお電話にてにお問い合わせ下さい。

予約
ウェブ予約

◆追伸【無料で読めるものもあり!!】足と靴でお悩みの方にお勧めの本2選

最後にお勧めの本を紹介させて下さい。

1冊目は、靴の大切さを啓蒙している整形外科医の塩之谷香先生が書かれた本で、日本人の靴の選び方がいかに間違っているかを大変わかりやすく解説しています。


2冊目は、中敷調整に特化した専門店の西村泰紀さんが書かれた本で、靴選びでお困りの女性向けに書かれています。靴のサイズ選びやフィッティングのポイント、市販インソールの活用方法等がわかりやすく解説されています。

また、この本はAmazonが提供する電子書籍の定額制サービス”Kindle Unlimited”でも読めます。”Kindle Unlimited”とは、月額980円で200万冊以上の書籍(マンガや雑誌もあり)が読み放題のサービスです。初めての方には無料お試し期間が30日間あり、その間に読み終えて解約すれば費用もかかりませんので是非お試しください。(※解約手続きをしなければ自動継続となります)

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