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外反母趾

外反母趾の痛みから解放される靴選びのポイント

こんにちは!外反母趾などでお悩みの方のための靴専門店 シューズ・ハチローの井口です。

当店には外反母趾で悩む女性が多く見えますが、残念ながらほとんどのかたが足に合わない靴を履いています。

また、「外反母趾だけど今履いている靴は楽なのよ。」とおっしゃる方が時々います。その靴を見せて頂くと、確かに楽そうなんですが、その靴はかえって外反母趾を助長させてしまいそうなものだったりします。履いて楽な靴が足の健康に良い靴とは限りません。足に良いと思われがちな靴が、実は足に良くないことが多々あります。

この記事は外反母趾で悩む方に限らず、特にトラブルのない足の方にも役立つ「足が痛くなりにくい靴の選び方」についての解説です。靴の選び方のポイントはたくさんあるのですが、今回は4つのポイントに絞って解説させて頂きます。これらを参考にして頂ければ、靴選びで失敗して後悔する可能性をグッと下げる事が出来るます。

まずは足の計測をして、自分の足の特徴を知りましょう

外反母趾の方に限らず、多くの方は自分の足の本当のサイズと特徴を知りません。特に足の実寸よりも大きなサイズの靴を履いている方が多くいます。最近は足型計測を実施している靴屋も増えたので、是非計測してもらうことをお勧めします。

 

わたし外反母趾なんだけと、合う靴がないのよね。外反母趾でも痛くない靴を履きたいのだけど、どんな靴を選んだらいいの?

 
 

それはつらいですね。
足に合った靴を選ぶためには、自分の足を知ることが必要です。そのためにまずは足型計測をしてみましょう。

 
 

普段は何cmの靴を履くことが多いですか?

 
 

靴にもよるんだけど、スニーカーとかだと24cm。パンプスだと23.5cmが多いわね。

 
 

お客様の足の全長を計測すると、右足22.5、左足で22.7cmですね。

 
 

えー!!そんな小さいの?

 
 

多くの方が、自分の履いている靴のサイズが、足のサイズとほぼ同じだと思い込んでいるんですよね。
また、外反母趾等の方は敢えて大きめのサイズを選んでいる方も多いですね。それは大きいサイズでないと外反母趾部分が痛くなるからです。
靴のサイズを大きくすると横幅も広くなるので、外反母趾部分への圧迫感が和らぐからです。
ですが、このような選び方はあまりお勧めしません。

 

外反母趾には幅が広くてやわらかい靴が良いとは限らない

外反母趾でお悩みの方に共通しているのは、足に良い靴を誤解していることです。これも外反母趾の方に限ったことではありません。

 

外反母趾にやさしい靴ってどんな靴だと思いますか?

 
 

そうね。革がやわらかくて幅の広い靴だと思う。

 
 

そう思いますよね。
それもある面においては間違いではないのですが、色々と問題があります。
まず、やわらかい革についてですが、
確かに足指と接する部分がやわらかいのは良いのです。でも靴全体がやわらかいのは問題です。
靴のかカカト周りはしっかりと固めのほうが良いです。
靴のカカト周りには、ヒールカウンターと呼ばれる固い芯材が入っています(下写真)。

 
カカト芯
 

このヒールカウンターの役割は、靴の型崩れを防止するためと、足のカカトを安定させるためです。
外反母趾をはじめ、何らかの足トラブルを抱えている
方は、足の内側アーチが崩れていることが多いので、下のイラストのように足首が内側に倒れ気味になっていることがあります。足がこの状態だと歩行が不安定になります。

 
足の変形
 

なので、足のアーチをサポートしてカカトをまっすぐな状態に保つためにも、しっかりしたヒールカウンターが入った靴をお勧めします。
安価な靴や軽量をアピールした靴の中には、ヒールカウンターが入っていなかったり、入っていても弱いものだったりすることがあります。

 

次に幅の広い靴ですが、幅広の靴というのは靴全体が広いことが多いんです。
外反母趾の足は、足のアーチが崩れて「開帳足」という足幅が広がった状態になっています。外反母趾の進行を防ぐには、開帳足を抑えることが必要です。幅広の靴を履くと足幅が更に広がってしまう可能性があるので、必要以上に幅の広い靴を履くことはお勧めしません。
外反母趾の痛みが強い場合は、その部分を伸ばしてもらったり、足当たりのやわらかい素材の靴を選ぶことをお勧めします。
幅広靴の問題についてはこちらの記事もご参照ください。

外反母趾の靴選びに重要な4つのポイント

外反母趾の方に限らず、足の健康に良い靴というのは、多くの人が履きやすいと思っている靴と真逆の靴と言っても過言ではありません。

 

それで、外反母趾にはどんな靴がいいの?

 
 

色々とあるのですが、特に重要なのは次の4点です。

 
  1. カカト周りが固くしっかりとして、ホールド感が良い。
  2. 紐靴やマジックベルトが付いていて、甲周りのホールド感が良い。
  3. つま先が広い
  4. アーチをサポートするインソールがはいっていること

1.については前述した通り、カカト周りを安定させることが重要です。あと、靴によってカカト周りの広さも違います。外反母趾の方は幅広の靴を選びがちですが、幅広の靴はカカト周りも広めになっていることが多いです。そのような靴を履くと、外反母趾部分は楽でもカカトが脱げやすくなります。

かかとが脱げやすい

2.については、下のイラストのように外反母趾は足の中足骨という部分が広がって開帳足になっているので、これを抑えるためには、紐靴やマジックベルト付きの靴が良いです。このタイプの靴は中足骨周りをしっかりとホールドできるので、開帳足を抑えるだけでなく靴脱げもしにくいです。
スリッポンやローファー、プレーンパンプス等は、中足骨周りをしっかりとホールドすることができないので、長時間履く靴としてはお勧めできません。

3.については、外反母趾であっても必要以上に幅が広かったり太い靴は良くないのですが、つま先は広めの方が良いです。人の足は本来つま先が広くなっていて、三角形にはなっていません。
つま先が広い方ほど足指を自由に動かせて楽に歩けます。
幅広をアピールしている靴の中には、足指の付け根部分の幅は広くても、つま先が細い靴もあるので注意が必要です。

4.については、開帳足になって低下したアーチをサポートすることにより、広がった足幅が靴の中である程度細くなります。なので、インソールを使用すれば外反母趾であっても意外と細めの靴でも履けます。

インソールは靴に予め入っているものがサポート感が弱い場合は、オーダーのものに交換することをお勧めします。

インソールについては、以下の記事で詳しく解説しています。

外反母趾が痛くてパンプスが履けない場合の対処方法【シューフィッターが解説】

靴の健康度を判断するためには、価格も目安になります

単に価格が高ければ良い靴というわけではないのですが、足をしっかりと保護する靴を製造するには、やはりそれなりにコストがかかります。安価な靴の中には、靴に必要なパーツを省くことによってコストダウンしている物もあります。そのような靴は足の健康に良くないですし、耐久性も低いので長持ちしません。参考までに、当店で取り扱いの「アサヒ・メディカルウォーク」というウォーキングシューズの場合、リーズナブルなもので16,000円程度のものがありますが、このクラスでも足をしっかりと保護してくれます。商品情報についてはこちらをご参照ください。

低価格品を求めるのであれば、元値がそんなに低めでない商品で、在庫処分価格になった物をお勧めします。
在庫処分品であれば、販売店が余剰在庫削減のために値下げしていることがほとんどなので、基本的に品質には問題ありません。但し、サイズが揃っていないことが多いので選りすぐりはできません。

紐靴やマジックベルトの靴は正しく履くこと

どんな靴を選ぶかも重要なのですが、靴を正しく履くことも大事です。

紐靴はどのように履いていますか?

紐はいつも結んだままにして脱ぎ履きしてるわよ。

それは、問題ですね。
紐靴は下の写真のように、つま先を持ち上げてカカトをぴったりと合わせた状態で、靴紐をしっかりと結びましょう。マジックベルトでも同じです。

えー、毎回そんなことするの面倒くさい。

そうですよね。よ~くわかります。
でも、靴紐やマジックベルトがゆるいと、足が靴の中で泳いでしまうので、外反母趾の部分を刺激してしまい、かえって痛くなりやすいです。
面倒でも靴紐はその都度結び直しましょう。

紐靴の履き方

1.靴紐を緩めて、必ず靴ベラを使い足を滑らせるように履きます。靴ベラを使わないと靴のカカト周りが型崩れします。

靴の履き方01

2.カカトを「トン」と床につけてつま先を持ち上げ、靴紐を下の方からしっかりと締めてゆきます。このようにカカトをピッタリと隙間なく合わせるのが重要です。カカトに隙間が空いていると、その分足が前方にズレているので、足指が靴とあたりやすくなります。

紐靴の履き方02

ウォーキングシューズ等は、サイドにファスナーが付いたものがあります。このタイプであっても、靴紐はできるだけ結び直した方が良いです。

サイドファスナー

靴はフィッティング調整してくれる専門店で買うことをお勧めします

靴の履き心地はちょっと歩いただけではわかりにくいものです。きちんとアフターフォローしてくれる靴店を利用することをお勧めします。

 

靴って店内で試し履きをした時は履きやすいと感じても、しばらく歩いてみると足のどこかに痛みが出てくることって多いのよね。

 
 

そうなんです。
きちんと足を計測してもそのようなことはよくあります。
なので、靴は購入後も調整が必要なものと思って頂きたいのです。パンプスの場合は特にそうです。
靴を買う時は、購入後でも調整をしてくれる靴屋を利用するのが無難です。

 

当店には、他店で購入された靴が足に合わなないから調整してほしいというお客様も見えます。勿論、調整して改善する場合もあるのですが、残念ながら足と靴が大幅に合っていない時は改善しないこともあります。特にネット通販等で購入されるケースでは、そのような傾向が高いです。ネットで購入することを全否定するわけではありませんが、足に合った靴を履きたいのであれば、ネットではなくて以下のような靴店の利用をお勧めします。

  • 足を計測してくれる
  • 販売員に靴のフィッティング技術と調整技術がある
  • 売りっぱなしではなく、調整、修理等のアフターフォローもしっかりとしてくれる。

まとめ

以上が足が痛くならないための靴選びについて、特に重要なポイントを解説させて頂きました。靴で困っている方のお役に立てれば幸いです。復習として下記にまとめを記載します。

  • まずは足を計測してもらい、自分の足の特徴を知る。
  • 「幅広、やわらかい、軽い」など、外反母趾に良いイメージのある靴を履くと、かえって痛みが強くなったり歩きにくくなることがある。
  • 開帳足を抑えるためには紐靴やマジックテープ付きの靴がお勧め。安価な靴に注意。
  • 面倒でも靴紐は履くたびに結ぶ。
  • 靴は買った後も調整が必要なことが多いので、アフターフォローをしてくれる靴店の利用がお勧め。

もし外反母趾などでお困りだったり、足を計測した上で靴を選びたいとお考えでしたらお気軽にご相談ください。

来店予約・お問合せ

当店は、お一人お一人じっくりと対応させて頂いておりますので、ご予約優先制となっております。 初めて来店される方は無料にて足型計測をさせて頂きます。 来店予約、ご不明な点は以下のフォームかお電話にてお気軽にお問い合わせ下さい。

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