
同じサイズなのに!!なぜ??
同じサイズでも靴によってフィット感が違う。という経験をされたことはありませんか?多くの方があると思います。
これには様々な理由があります。
今回はその理由の一つである「靴の種類によってサイズの表示方法が違う」ということについて書いてみます。
靴のサイズ表示方法は、 「足入れサイズ」と「靴型サイズ」 (「木型サイズ」とも呼ばれます) というものがあります。
まずは、「足入れサイズ」についての解説です。
下の写真の靴は22cmの靴です。

この靴に入っているインソールを取り出して

全長を測ってみると

23.1cmあります。なので靴に表示の22cmよりもプラス1cm弱長くなっています。

「足入れサイズ」とは、 このように表示サイズよりも長くなっているものです。
この靴では、足の実寸が22cmの方が履いた場合に、つま先に1cm程度のスペースができる設計となっているのです。なぜそのスペースができるように作られているのかというと、歩行時に足が前にズレるからで、スペースがないと指先が靴に当たってしまうからです。
そのスペースは「捨て寸」と呼ばれ、シューフィッティングでは必ず「捨て寸」が必要です。
どの程度の捨て寸を確保した設計になっているかは靴によって違いますが、1~1.5cm程度のものが多いです。
足入れサイズの靴は、自分の足の実寸と同じサイズの靴を選ぶのが基本です。
例えば自分の足が23cmであれば、23cmと表示された靴を選ぶという具合です。
ただ、足の実寸と同じサイズの靴で窮屈に感じる場合は、足入れサイズ表示の靴であっても、足の実寸よりも0.5~1.0cm程度大きなサイズを勧めることもあります。
一方の「靴型サイズ」とは、「捨て寸」を含んでいないサイズ表示の靴です。
例えば、靴型サイズ表示で 23.0cmという靴でしたら、靴の全長も23.0cm程度となっています。
このサイズ表示方法は、スポーツシューズ等に見られます。
もし足長23.0cmの方がこの靴を履いた場合は、捨て寸がないので指先を痛めてしまいます。
なので、24.0~24.5cmのサイズを選ばなければなりません。
という具合に靴型サイズ表示の靴を買う場合は、自分の実寸足長よりも長いものを選ぶ必要があります。
自分の実寸足長がわからない方は、足を計測してくれる靴店を利用することをお勧めします。
どちらのサイズ表示であっても、大事なのはフィッティングです。サイズ表示だけに頼らず、実際に履いて確かめることが重要です。
また、靴店は自店で扱う靴のサイズ特性を知れなければ、お客様の足に適した靴をお選びすることができません。きちんとフィッティングしてくれる靴店であれば、自店で扱う靴をスタッフが試し履きして、サイズ感やフィット感を確かめているはずです。
自分の足に合った靴を ネットで購入するのは非常に難しいです。
通販サイトでは、スタッフや購入者によるサイズ感のレビューを掲載していることがあります。
そのような情報も多少は参考になりますが、やはり実際に履いてみないとわかりません。
フィッティングを重視するのであれば、シューフィッターのいる専門店を利用することをお勧めします。店舗販売であってもジャストフィットの靴を選ぶのは簡単ではないのですが、計測と調整をしてくれるので、より足に合った靴を探しやすくなるというメリットがあります。
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